保育園の職員会議を変える。時間内に終わる生産的な会議の秘訣

みなさん、こんにちは。
私たちは、さまざまな園のチームづくりのご支援をしています。その中でよくこのようなお悩みを聞きます。
「職員会議がいつも時間通りに終わらない。」
「職員が発言しない」
「発言するのはいつも特定の職員だけ」
など
今回は、職員会議の生産性を高め、時間通りに終わらせる方法についてお話しします。
まず前提として、私たちは会議には大きく2種類あると捉えています。
1つは「報告・連絡を目的としたもの」、
もう1つは「(議論を行い)問題や課題の解決を目的としたもの」です。
多くの場合、1つの会議の中に2種類の目的が混合しています。
仕事の特性上、全員が集まっての会議の場を持つこと自体が容易ではないと思います。
そのため職員会議のような場では、「報告・連絡を目的とした会議または議題」を扱うことをそもそもおすすめしません。
なぜなら、ノートやカタグルマなどのツールを通して、共有してしまえば済むからです。
どちらかと言えば、「(議論を行い)問題や課題の解決を目的とした会議」を行うことの方が価値があります。ただし、ここでもポイントがあります。
それは、「本当にこの議題は全員(職員会議)で扱った方が良いのか?」を見極めることです。
園長が決定すれば済むこと、副主任以上で話し合えば解決することなど、特定の方で話し合いを行えば、解決することも全員で話し合おうとする場面を何度も見てきました。(そうなると「職員が発言しない」「結論が出なくて時間が通りに終わらない」などの問題が発生します。)
そのため、議題を検討するときは、「本当にこの議題は全員で扱った方が良いのか?」「誰と話し合うと決められるのか?」をまずは考えてみることが大切です。
考えた上でも「全員で話し合った方が良い」となれば、その議題を扱えば良いと思います。(その場合、事前に議題を共有し、その答えを各職員に考えてきてもらうとより会議の生産性が高まります。)
扱う議題が決まれば、あとはOARR(オール)をつくるのがおすすめです。
-OARR(オール)とは-
ディビット・シベッツ氏(米グローブ・コンサルタンツ)が開発した会議や話し合いの場の生産性を高めるために開発したフレームワークで、下記の4つの頭文字とってOARR(オール)と呼んでいます。
(O:Outocome(目的・ゴール)、A:Agenda(スケジュール)、R:Role(役割)、R:Rule(約束事))
OARRの最後に【Rule:約束事】というものがあります。これは、会議を進めていく上でのルール(約束事)です。生産性を高め、時間通りに終えたいときは、下記のようなルールを設定しておくのがおすすめです。
・結論が先、理由は後の順番で伝える。
・脱線したと思ったら、手を挙げる。
・時間通りにはじめて、時間通りに終わる。
こういったルールを作っておくと、一人ひとり簡潔に話せるようになったり、脱線したときにすぐに軌道修正ができるようになります。ちょっとしたことですが、こういった取り組みを行うことで会議の生産性が高まり、時間通りに終わる会議になっていくと思います。
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