【令和8年度】保育ICT推進加算(仮称)とは?令和8年度公定価格見直し案から読み解く制度の方向性

デジタル化と業務効率化経営戦略とビジョン

こども家庭庁において検討が進められている令和8年度の公定価格見直しにおいて、「保育ICT推進加算(仮称)」の創設が示されました。これは、施設・事業所内にICT活用を推進する責任者を配置した上で、業務全般においてICTを活用している施設・事業所を対象とする新たな加算です。本記事では、とりまとめ案において示された「4つの機能」や「年1回の一括加算」など、制度の方向性について解説します。

制度の趣旨と加算の仕組み

新設が検討されている加算の目的や、具体的な給付方法について解説します。単なる機器導入への補助ではなく、継続的な運用体制そのものを評価する仕組みへと転換が図られています。

加算創設の目的と対象

保育現場におけるICTの活用を推進するため、業務全般でシステムを活用している「全施設・事業所」を対象とした加算の創設が検討されています。これにより、保育士等の業務負担軽減及び保育の質の向上を図ることが主たる目的です。

また、今後国が稼働させる情報基盤システムの活用を促進し、データ連携の基盤を整備する狙いもあります。ICTを活用できる体制を整備している施設・事業所について、公定価格(運営費)において評価を行う方向性が示されています。

年1回型の給付方法

本加算は毎月の給付ではなく、「3月の利用児童数」等に基づき、年1回加算を行う方式となる見込みです。単価については、施設型給付および地域型保育給付それぞれにおいて区分を設定する方向で調整されています。

年度末にまとめて給付される形となるため、事業運営におけるキャッシュフローへの留意が必要です。年度途中において要件を欠くことのないよう、年間を通じて安定したシステム運用が求められます。

ICT活用推進責任者の配置要件

施設内でのICT化を推進するため、新たに「ICT活用推進責任者」を配置することが要件とされています。既存の職員を責任者に充てることは可能ですが、大切なのはICTを『入れただけ』にしないことです。

例えば、操作に不慣れな職員へのレクチャーや、システムを活用した業務フローの見直しを推進する役割を明確にすることで、加算の趣旨である『質の向上』がより確かなものになるはずです。

算定要件となる機能とシステム連携

加算の対象となるために必須とされる「4つの機能」と、国が整備するプラットフォームとの連携要件について詳述します。

必須となる4つの業務機能

加算の要件として、教育・保育に係る業務において、以下の4つの機能を有するシステムを活用していることが求められます。

  • 計画・記録
  • 保護者連絡
  • 登降園管理
  • キャッシュレス決済

これらは選択制ではなく、上記4つの機能のいずれも有していることが必要とされています。特にキャッシュレス決済が含まれている点が注目されます。これは単なる支払手段の導入だけでなく、園内の金銭管理の透明化と、職員による現金集計・管理業務の削減を意図したものです。

具体的な対象範囲(保育料以外にどこまで必要か)については、今後の国の詳細な通知を待つ必要がありますが、今のうちから現金のやり取りが発生している業務を洗い出しておくのが良いでしょう。これら4機能を有するシステムを選定することが、加算取得の要件となります。

国が整備する2つのシステム活用

4つの機能に加え、国が令和8年度に稼働を予定している「保育施設業務管理プラットフォーム」および「保活情報連携基盤」を活用していることも要件とされています。

ただし、これらのシステムは市町村が参画していない場合、施設側のみでは利用できない仕組みとなっています。自治体の導入状況によって利用可否が異なるため、所在する自治体の参画状況等もあわせて注視しておくことが推奨されます。

令和8年度の初年度特例措置

制度開始となる令和8年度は国のシステムとの連携が本格化する過渡期であるため、活用実績が不十分でも算定を認める柔軟な措置が検討されています。これを機にICT化を加速させたい園にとっては、大きなチャンスの年になると言えます。システム移行期間を考慮した柔軟な対応となる見込みですが、早期の準備が必要であることに変わりはありません。

申請における重要要件と留意点

加算を取得する上で留意すべき「ここdeサーチ」の更新要件や、補助金との併用制限について解説します。

ここdeサーチ情報の「変更なし処理」

子ども・子育て支援情報公表システム「ここdeサーチ」の基礎情報を、毎年9月末までに最新化することが要件とされています。重要な点は、変更がない場合であっても「変更なし」の処理(更新)を行う必要があることです。

最新化の指摘を受けたにも関わらず修正に応じない場合等は、当該年度において加算を認定しない方針が示されています。9月末という期限を遵守し、確実にシステム上での更新を行うよう管理が必要です。

ICT導入補助金との重複不可

重要な留意点として、既存の「保育所等におけるICT化推進事業(補助金)」を活用して導入を行った年度については、本加算を算定しないこととされています(重複防止措置)。

すなわち、補助金によりシステム導入を行った年度は加算の対象外となり、その翌年度以降から加算対象となる整理です。補助金によりシステム導入を行った年度は、イニシャルコストへの支援が優先されるため加算の対象外となります。しかし、その翌年度以降は本加算による継続的な支援を受けられる仕組みです。『導入時は補助金、運用時は加算』という、公費をフル活用したICT戦略を立ててみてはいかがでしょうか。

ここまで解説した通り、新設される加算の要件は多岐にわたります。「何から手をつければいいかわからない」という園長先生・事務局様のために、今取り組むべき事項をチェックリストにまとめました。自園の準備状況の確認にご活用ください。

【保育ICT推進加算(仮称)に向けた準備・確認チェックリスト】

カテゴリチェック項目内容と確認のポイント
システム機能の確認必須4機能の充足「計画・記録」「保護者連絡」「登降園管理」「キャッシュレス決済」の4つが揃っているか
キャッシュレス決済の検討延長保育料や実費徴収など、現金管理が発生している業務をデジタル化できるか
運用体制の整備ICT活用推進責任者の選定既存職員の中から、ICT化をリードし相談窓口となる担当者を決めておく
運用マニュアルの整備責任者を中心に、誰でもシステムを扱えるような簡易的な手順書を作成する
事務的手続き「ここdeサーチ」の更新毎年9月末までに最新情報に更新(変更がない場合も「変更なし」の処理が必須)
補助金との併用計画導入初年度の補助金活用か、次年度以降の加算取得か、長期的な収支を検討する
外部連携の準備自治体の参画状況の確認所在自治体が「保育施設業務管理プラットフォーム」等に参画する予定があるか注視する
国のシステムへの誓約令和8年度の特例措置(活用誓約による加算)を利用するための準備を進める
組織・人財の成長余剰時間の活用計画ICTで削減した時間を、保育の質向上や職員の対話、研修に充てる計画を立てる
キャリアパスの可視化職員が自身の成長と処遇の見通しを持てるよう、人事データの管理体制を整える



「人」と「組織」を強くするICT カタグルマをご紹介

ICTツールにはさまざまなものがありますが、私たち「KatagrMa(カタグルマ)」が大切にしているのは、事務の効率化の先にある「保育の質を支える『人』と『組織』を育てる」という視点です。

事務作業が楽になっても、職員が育たなければ保育の質は上がりません。カタグルマは、保育・教育業界に特化した3つのプロダクトで、採用から定着、育成までを一気通貫で支援します。

1. 自ら育つ組織をつくる「人財育成」

KatagrMa人財育成は、日々の振り返り(省察)や対話を促進し、職員の自律的な成長をサポートします。

  • 特徴:その場限りの研修で終わらせず、日々の業務の中で「小さな気づき」を記録し、園全体で共有できる仕組みを整えます。
  • メリット:「やらされる研修」から「自ら学ぶ習慣」へと変わり、職員の成長を自然に後押しする環境づくりに役立ちます。

2. 納得感のある評価で定着を促す「人事評価」

KatagrMa人事評価は、園の理念や方針に合った評価制度を構築・運用できるシステムです。

  • 特徴:複雑な評価シートの配布・回収・集計をすべてクラウド化。評価プロセスを見える化します。
  • メリット:「頑張りが正当に評価される」という実感を職員に与え、モチベーション向上と離職防止につないでいきます。

3. 戦略的な配置で組織を最大化する「職員配置(エンゲージ)」

KatagrMaエンゲージは、勘と経験に頼りがちだった人員配置を、データに基づいて最適化するシステムです。

  • 特徴:職員の意向やスキル、配置基準などの情報を可視化し、画面上でシミュレーションしながら、最適な配置を検討できます。
  • メリット:「なぜこの配置なのか」を説明できる戦略的な人事が可能になり、組織全体のパフォーマンスの最大化につなげます。

まとめ:ICTは「効率化をする」だけでなく「質を高める」ための投資

ICT導入の真価は、単なる業務効率化だけではありません。システム化によって生まれた「時間」と「心のゆとり」を、子どもたち一人ひとりへの丁寧な関わりや、職員同士の豊かな対話に充てることこそが、園全体の質を高める本来のゴールです。

カタグルマシリーズは、効率化のその先にある「人と組織の確かな成長」を支援するパートナーとして、数多くの保育・教育施設様に選ばれています。

「まずは自園の課題に合うか相談したい」
「現場に合うかどうか、実際の操作感を試してみたい」
ぜひお気軽にデモや資料請求をご利用ください。皆さまの園に寄り添った活用方法を、一緒に考えさせていただきます。

カタグルマからの3つのご案内

お客様のお悩み・課題に合わせた活用方法を
ご提案いたします。
専門のスタッフが課題に合わせて
対応いたします。
まずはお問い合わせください。

月〜金 9:00~18:00(祝日・年末年始は除く)

USER STORY’sお客様事例

NEW!宇佐こども園(社会福祉法人宇佐福祉会)

【認定こども園】“感覚”から“データ”へ。職員の意欲を引き出した取り組み

認定こども園
View more

NEW!幼保連携型認定こども園 和坂こども園(社会福祉法人和坂福祉会)

【認定こども園】ICTで職員に寄り添い「職場の質」と「保育の質」の相乗効果を

認可保育所認定こども園
View more

NEW!認定こども園 葛飾二葉幼稚園(学校法人二葉学園)

【認定こども園】リーダー面談の質と効率が劇的UP!育成効果も効率も向上

幼稚園認定こども園
View more

和泉保育園(社会福祉法人正育会)

【認可保育園】業務効率アップ&意識改革!カタグルマ導入で職員の成長をサポート

認可保育所
View more

さくら学園保育園(社会福祉法人さくら学園)

【認可保育園】カタグルマで変わる!事業計画の精度UP×職員の意欲向上

認可保育所
View more

天才キッズクラブ保育園(株式会社TKC)

【保育園】データを一元管理したら、課題意識をもつ職員が増えた

企業主導型保育認可保育所認可外保育施設
View more

五霞幼稚園・保育園(学校法人城南学園)

【認定こども園】業務効率、職員把握、職員育成が向上した理由とは

認定こども園
View more

てくてく保育園(株式会社テクノ・ラボ)

【企業主導型保育事業】本部も現場も嬉しいICTで職員育成・評価をパワーアップ!

企業主導型保育
View more

みんなの劇場保育園(社会福祉法人音色会)

【認可保育園・小規模認可保育園・企業主導型保育事業】面談の質が劇的UP!職員育成が進んだ理由は…

企業主導型保育小規模保育(地域型保育)認可保育所
View more

幼保連携型認定こども園 延明保育園(社会福祉法人延明福祉会)

【認定こども園】コミュニケーションの質向上で現場業務の負担削減と育成を両立

認定こども園
View more

キッズさぽーとyui ・結(一般社団法人結)

【児童発達支援・放課後等デイサービス】職員と組織が共に成長できる仕組み構築へ

児童発達支援事業所放課後等デイサービス
View more

青い空保育園(社会福祉法人青い空保育園)

【認可保育所】カタグルマで理念浸透に繋がる人材育成を

認可保育所
View more

Kid’s Gardenきらり保育園(社会福祉法人みずほ愛育会)

【認可保育所】個人面談を軸とした育成が大きく前進

認可保育所
View more

INFORMATIONカタグルマをもっと知る