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【保育園】園の課題が見えてくる!1on1を活用した職員との対話の場づくり
社会福祉法人本庄福祉会 本庄保育園

相互理解と気づきを促す対話の場として1on1を…
──本日は、本庄保育園 主査 間庭先生に、カタグルマを活用した1on1*¹の取り組みについてお伺いします。よろしくお願いいたします!まず初めに、貴園の1on1はどのように行っているのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
1on1(※)は全て私が担当しています。対象職員は22~24名、一回30分程度で年に3回行っています。
*¹1on1とは、15〜30分ほどの短時間で、週1回や月1回といった頻度で定期的に行う面談のこと。
──1on1を取り入れようと思った経緯は…?
園の思いをもっと現場に落とし込んでいきたい・理解してもらいたい。一方で、現場の先生たちを理解したい。その上で、先生たち自身に対して ”気づき” の場やきっかけを作っていきたい。
そんな風に、以前から、現場の声に耳を傾けながら互いの相互理解を深めつつ、より先生たちが主体的に動ける環境を作っていきたいと考えながら方法を模索していたんです。
そんな時に出会ったのが「1on1」という面談手法。ただ、1on1はこれまでの面談手法のままでは難しそうだ、特に面談者側の意識を変えていかなければいけなさそうだと感じていたので、無策で初めても失敗してしまうのでは…という不安もありました。
そんな時、カタグルマの「1on1」をテーマとした無料セミナーを受講したんです。そこでカタグルマのシステムを知り、無料体験を通して「カタグルマの面談機能が面談者を大分助けてくれる」ことを実感できたので、1on1スタートにあたり、カタグルマの導入を決めました。

1on1の重要ポイント!本音を引き出す工夫とは?
──ありがとうございます。1on1では職員の本音を引き出すことがポイントかと思います。そのために工夫されている点はありますか?
そうですね。最初はポジティブな話から、「最近の保育はどうですか?」「最近、こんなことを頑張っていますね」等の言葉かけでアイスブレイクを進め、話しやすい場づくりを意識しています。
1on1のゴールとしては最終的に「自身や園の課題」に気づくための対話ができたらと思っているのですが、最初から課題に焦点を当てると緊張してしまうだろうな、と。
また「はい・いいえ」で終わる質問ではなく、話が広がるような質問、オープンクエスチョンを心がける等、職員の話を引き出す工夫は心がけていますね。
他には、いくつかルールを敷いて、職員にも事前に伝えています。例えば、現実的に継続できるように、面談時間は30分を厳守。タイマーを使って時間を管理しています。
その他「1on1の時間は電話が合っても緊急以外は折り返し・他職員の対応とする」というルールを敷いて「面談時間をその職員のためにしっかり確保する」体制を作ったりも。
必要に応じて園全体で「継続的な対話の時間を確保」に協力してもらっていますね。
──細かな配慮をしながら1on1を進めているんですね!その効果を感じていますか?
すごく感じています!職員が自分で気づいた課題について、主体的に解決策を考えてくれるようになった実感があり、嬉しく感じています。
また、職員が「言っていいんだ」「私の意見は認められるんだ」と感じられるようになったようで、どんどん職場の風通しも良くなってきています。その結果、全員で園をより良くしていく体制が出来てきており、大きな成果だと思います。

1on1を成長に繋げる!対話を通した課題解決サイクルの構築
──先ほど「課題」というキーワードが出てきました。職員の課題でしょうか、それとも園全体の課題ですか?
まずは職員の課題ですね。1on1を通して、自分自身の課題に気づき、その課題を解消・改善していくための方法を自分自身で見つけてもらいたいな、と。それが、主体性につながっていくと考えているからです。
そうして職員と話していくうちに、園の課題も見えるようになってきました。
例えば「この課題は、組織として透明化していかないと根本的に解消しないな」と組織の課題に通じていく…など、職員の課題の根本要因が組織課題に繋がるケースですね。
そういった際は、園の課題としてしっかり受け止め、「これは園の仕組みを考えていかなければいけないね。どうなると○○さんとしてはやりやすいかな?」と職員にも意見を求めながら、改善に向けて会議などで話しあう機会を作るようにしています。
──職員の主体性を引き出しつつ、園の課題には率先して向き合う姿勢を見せられているのですね。課題解決を促す工夫はありますか?
そうですね。カタグルマのフォロー会(※)でも相談して、毎回面談の最後に、次回までに取り組むことを具体的に決めるようにしていました。
*2:フォロー会とは、カタグルマ導入園に対してカタグルマが実施する定期的な打ち合わせ。
その内容は「カタグルマ」に記録し、前回の内容を振り返ってから職員と1on1を始めるようにしています。
20人を超えると、1人ひとりの内容を覚えておくのも一苦労。かといって前回の内容を無視した1on1をしてしまっては逆効果なので、かなり助かっていますね。
また、カタグルマの面談機能には事前面談シートがあり「1on1で話したいこと」などを職員が5分程度で入力してもらっています。
そうすることで、職員は1on1に向けて「話したいことを言語化する時間」が作れる。面談者側にとっては「どんな話がしたいか」「どのような対応をしてほしいか」といった事前情報を掴める。
この仕組みも1on1を短時間かつ有意義な時間にするために役立っています。
──嬉しいお言葉、ありがとうございます!答えづらい相談などが出ることはありませんか?
そうですね…。そういうことがあっても出来るだけ正直・誠実に情報を開示して、しっかり話すようにしています。答えられないものは、答えられない理由をしっかり話すという形で、まずこちらが正直・誠実な対応を見せるようにしていますね。
逆に、子どもとの関わり方についての課題は、職員の悩みを丁寧に聞き、一つ一つ解決策を見つけるためにアドバイスしています。基本的には、私がすぐに答えを出すのではなく、職員自身が考えられるような投げかけを行い、主体的に動けるようにサポートしています。

今後の1on1について
──今後の1on1の取り組みはどのように進めていかれる予定ですか?
今年度は3回でしたが、効果を実感できているので、来年度はもっと頻度を増やして実施したいですね。
──本日は貴重なお時間をありがとうございました。今後もよりお力になれるようスタッフ一同しっかり伴走してまいります。